本業は編集者、ディレクター。でも、実はシブヤ大学恵比寿キャンパス校長や、恵比寿のアートイベント発起人など、いろいろしてます。そんな小倉若葉(おぐらなおよ)の日常を綴っています。子育ても満喫中。
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東京ノスタルジー
昨日は午後から港区汐留(入稿)→台東区上野(取材)→港区麻布十番(取材)→江東区大島(打ち合わせ)と大移動。
天気予報では真夏日じゃないとか言ってましたが、外は蒸し風呂状態で、不快指数120%。
お天気はなんとか夜までもったものの、蒸し暑いし、荷物は重たいしで、もうヨレヨレのへろへろ。

「お盆休みの会社も多いのに、こんなに働いて何やってるんだか……とほほ」
そんなことを思いつつ、重たい足を引きずるように、夕方、最後の打ち合わせ先に向かいました。

ところが、約束の時間より15分ほど早く到着。
どこかで休もうにも、コーヒーを一杯飲むには少々時間が短い。
そこで、打ち合わせ先のすぐ近くの公園のベンチでしばし休息することに。


初めて東京に出てきたとき、家賃の安い東の果て(ほとんど千葉県)に部屋を借りた私にとっては、お隣の江東区はちょっぴり懐かしいにおいがする場所。
ホームが東京の西側に移った今では、すっかりアウェーになってしまいましたが。

さて、しばしの休息を求めた公園は、ウチの近所にある猫のひたいより狭い公園や、巨大でグロテスクな遊具があるウナギの寝床のような公園と違って、超シンプル。
端っこに鉄棒やらブランコがあるだけで、グラウンドのようにだだっ広い。

先客はキャッチボールをしている少年ふたりと、ベンチで他愛のないおしゃべりをしている老人が2~3人。
時刻のせいか、犬を連れた人がちらほら。

時間まで本でも読もうかと思ったんですが、ちょっと思いとどまって、その公園とともに時間をすごすことにしました。

「私にも毎日真っ暗になるまで遊んだ時代があったなー」
「時刻を知らせるチャイムもなかった頃は、太陽とおなかのムシだけが時計だったなー」
「最近、こんなふうに夕方、外でぼんやりすることってなかったなー」

そんなことを思っていると、買い物袋を下げたひとりの年配の女性が雑種の犬(最近、あまり見かけない!)を連れてやってきました。
犬は口にボロボロのテニスボールをくわえていて、リードはつけていません。

公園の入口近くに立ち、女性は黙って地面を指さしました。
すると、犬はくわえていたテニスボールを地面にプッと吐き出したのです。
女性は黙ってそれをひろい、左手で遠くへ投げました。
穴が空いているのか、あまりはずまないテニスボールを犬は夢中になって追いかけ、くわえると、再びご主人様のところに戻ってきました。

そして、女性が再び地面を黙って指さす。
犬は、プッとボールを地面に吐き出す。
女性は黙って左手でボールを投げる。

そんな光景が、目の前で何度もくり返されました。
きっと毎夕、くり広げられている風景なんでしょう。
キャッチボールする少年たちも、おしゃべりする老人たちも、ボロボロのテニスボールを投げては拾う女性と犬も。

やがて女性は、期待満面の犬に向かって、テニスボールを軽くポンとトスしました。
すると、犬はそれを見事にダイレクトキャッチ。
それが、終わりの合図だったんでしょう。
女性は犬とともに、公園を去っていきました。


東京にいると、あまりの展開の早さにときどき目がぐるぐるまわって、昼も夜もわからなくなったり、自分がとてもすり減っていると感じたりすることがあります。

でも、陽は毎朝のぼるし、たそがれも毎夕やってくる。
生きている間中くり返される、そんな当たり前のことを、近頃忘れてしまっていたかも。

大人だけ、東京だけ時間が早いなんてウソだ。
東京の端っこの公園は、時間こそが誰にでも平等で、限りある唯一のものであることを、私に教えてくれたのかもしれません。
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by hanaoui | 2005-08-14 00:31 | diary
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